ロービジョンの集い2009

2009年、第6回ロービジョンの集い
2009年(平成21年)9月27日(日)

講 演:1「ロービジョン支援活動の現状について」— 医療・福祉サービスをもっと活用していただくために —
かがわ総合リハビリテーションセンター 眼科 視能訓練士 林 京子氏

講 演:2「広島県立広島中央特別支援学校(旧盲学校)の教育相談」〜 視覚障害教育のセンター的役割の充実に向けて 〜
広島県立広島中央特別支援学校 視覚障害教育相談支援センター 教育相談主任 藤原 隆先生

講 演:3「広島大学眼科 ロービジョン外来開設のご案内」
広島大学大学院 眼科 木内良明先生
広島大学病院 眼科 ロービジョン外来担当 奈良井章人先生

報告(広島県眼科医会報から転載)

第6回「ロービジョンの集い」が平成21年9月27日(日)に広仁会館で開催されました。

白根雅子広島県眼科医会副会長の司会進行のもと、山代浩人広島県眼科医会会長の挨拶に続き、寶来伸夫広島県健康福祉局保健医療部長、秋葉忠利広島市長が来賓としてご挨拶されました。秋葉市長には「ロービジョンの集い」に4年連続でご来場いただき、秋葉市長のロービジョンケアに対する熱意を改めて感じることができました。

来賓のご挨拶の後、講演の部が始まりました。まず、かがわ総合リハビリテーションセンター視能訓練士の林 京子さんに、「ロービジョン支援活動の現状について 〜医療・福祉サービスをもっと活用していただくために〜」という演題で、かがわ総合リハビリテーションセンターで実際に行われている支援活動の現状を詳しく説明して頂きました。実際の経験に基づいた林さんのお話は、聴衆の皆さんを十分に納得させるもので、香川県におけるロービジョン支援活動のレベルの高さを認識しました。

次に、広島県立広島中央特別支援学校視覚障害教育相談支援センター教育相談主任の藤原 隆先生が、「広島県立広島中央特別支援学校(旧盲学校)の教育相談 〜視覚障害教育のセンター的役割の充実に向けて〜」というタイトルで、旧盲学校である広島中央特別支援学校の現状並びに課題についてわかりやすく講演されました。

最後に、広島大学眼科准教授の高松倫也先生と実際にロービジョン外来を担当される奈良井章人先生が、近々開設予定の広島大学眼科ロービジョン外来について、診療方針や受診方法などを説明されました。ロービジョンに特化した外来診療は今まで行われておらず、集いに参加された患者さんの注目を集めました。

また、講演と平行して、ロービジョンの方のための福祉機器展示も行われ、多くの人が訪れました。

今回の「ロービジョンの集い」には、患者さん、その家族、学校関係者、行政担当者など100名近い参加者がありました。終了後に行われたアンケートでも「たいへん有意義であった」との意見が多くみられました。

広島県眼科医会は、「ロービジョンの集い」に広島県の医療行政の責任者(保健医療部長)と広島市のトップ(市長)にご参加いただくことで、広島県、広島市、眼科医会の3者が協力してロービジョンケアに取り組んでいる姿勢をアピールしてきました。今回、広島大学にロービジョン外来が開設されることになったのも、今までの取り組みが実を結んだ結果ではないかと考えています。今後、このロービジョン外来が軌道に乗り、ロービジョンケアがさらに発展することが期待されます。

最後になりましたが、今回の「ロービジョンの集い」開催にあたり、お手伝いいただきました関係者の方々にお礼申し上げます。